03/31 為替と今後の景気の動向 今日動きがありそうな指標は?
今日GDPが発表されるのはポンドです。となるとポンドが狙い目かと思われがちですが、今回の発表値は確定値なので大きな修正がないかぎり変動幅は小さいでしょう。となると他に狙えるものがないかを探すと、ユーロの3月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]があるので、今日の為替の変動の中心はユーロになる可能性があります。
120円台を回復した米ドル/円
日中の日本市場では120円台を回復していますが、その後上値が重い状況が続いています。こうなってくると米ドル/円は119円台から120円台の間でもみ合いになりそうです。注意したいのは、ユーロの影響でしょう。今日は、3月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]が発表されるので煽り受ける可能性はあります。直接米ドル/円に絡んでくるような指標にはならないですが、動向を見ておくのは必須です。
30日の米2月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前月比]は予想道理の結果だっただけに120円台に戻ったことは、利上げが予定よりも遅れるというリスクが少し軽くなったからではないでしょうか。早期利上げの観測には繋がりませんでしたが、リスクを遠のける結果にはなりました。
今日の為替予測
重要な指標の発表があり、デフレ傾向のユーロ圏を狙い目と考えてみましょう。今年の2月には欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事が5日に、ユーロ圏のインフレ率は2015年の大部分を通してマイナス圏で推移するとの見方を示しています。このことを考えると、今日の指標はどれだけ予測値に近づけるかがポイントになりそうです。物価指数低いほど通貨の価値が高くなりデフレ傾向と判断されます。
ユーロ高になる!と断言が出来ないのはデフレは為替価格があがる要因の一つでしかないからです。特にリーマンショック以降を考えてみると他国の要因(外的要因)が大きく関わり、インフレだからデフレだからで判断することは難しいと言っていいでしょう。
基本的にはデフレ傾向にあると判断された場合、釣り合いをとろうとして金利を下げ、物と通貨のバランスを取ろうとします。これがユーロ高に繋がるわけです。今回のユーロの3月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]はインフレ・デフレに直結する数値なので注目しておきましょう。
分かり難い場合は前月よりも数値が上がればインフレ傾向、下がればデフレ傾向と考えると判りやすいので注意して指標の発表を見ましょう!